【3Dプリンターのアイデア】ラティス・格子構造の種類と使い道について

テクノロジー

3Dプリンターが普及しているとは言っても、フィギュア、模型以外に何が作れるのか?3Dプリンターならではの面白いアイデアはないか?などと思うことはありませんか。

今回は、3Dプリンターならではの面白い構造として、ラティス構造の種類と使い道について調べてみました。

配位構造

結晶学などで使われる、原子や分子の結合で形成される幾何学的な構造。

結晶と同様に、周期的に並べることで特定の光のみが透過するフォトニック結晶などの用途案がある。

参考:「光造形 3D プリンタを用いた機能性構造体のスマート創製

平行多面体格子

平行移動のみによる空間充填が可能な立体。

参考:wikipedia「平行多面体

フラクタル(自己相似)

海外線、樹木の枝分かれ等、図形の一部分と全体が相似形をなしているもの。

シェルピンスキーの四面体を使ったフラクタル日よけがある。

山林の木陰を人工的に生み出し、ヒートアイランド現象の対策としての用途事例がある。

参考:「フラクタル日除けについて

TPMS(三重周期極小曲面:Triply Periodic Minimal Surface)

シャボンの膜のように、面積が極小となる曲面を数学的、周期的に並べたもの。

軽量高強度な構造や、大きな表面積と特徴的な流路の構造から高性能な熱交換器や燃料電池の電解質としての用途案がある。

参考:「High performance, microarchitected, compact heat exchanger enabled by 3D printing

参考:「水のナノシートを三次元につないで、水素イオンの超高速輸送を実現

FGAM(傾斜機能付加製造:Functionally Graded Additive Manufacturing)

3Dプリンタならではの積層造形で、傾斜機能構造を作る方法。

屈折率が連続的に変化する光ファイバーや、人工骨(外側の緻密骨と、内部の海綿骨の傾斜)や熱応力緩和の核融合の炉壁などの用途がある。

参考:wikipedia「傾斜機能材料

参考:A review of topology optimization for additive manufacturing: Status and challenges

サーフェスラティス

STLデータの三角形の境界線を利用して、境界線部分のみをラティス構造に置き換えたもの。

中空のラティスを作ることができ、ラトルボールのように閉じたかごの中にボールを入れた構造なども作ることができる。

参考:「金属3Dプリンターで用いられるポーラス・ラティス構造とは? 種類やメリットを解説!

トポロジー最適化

シミュレーションに基づき、最適な形状を導き出す方法。

強度を損なわずに軽量化した3D形状や、放熱性能を最適化した3D形状などの用途がある。

まとめ

今回は、3Dプリンターならではの面白い構造として、ラティス構造の種類と使い道について調べてみました。

実際にラティス構造を作る際にはどのような課題があるのでしょうか。

気になる方はぜひこちらも参考にしてみてください。

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