大企業で働いていて、なんとなく将来が不安だと感じることはありませんか?
今回は、大企業とベンチャーでの働き方を比較してみました。
大企業で働く中で、漠然とした不安を何とかしたいという方向けに、今回の記事が参考になれば幸いです。
大企業で働いていて、なんとなく将来が不安です。
なんとなくの不安は、小さな不満が積み重なっている状態と思われます。
まずは不満の内容を書き出してみてください。
大企業で不満だったこととは?
事業内容に興味を持てない
テレビもスマホも、あらゆる電子部品についても、今便利なのは昔の人のおかげです。
これからはその延長でマイナーチェンジを繰り返すだけなのでしょうか?
少なくとも、今の世の中のどんな課題を解決しようとしているのかが分からなければ、やりがいは持てないと思います。
「会社の方針だから」、「市場が大きくて儲かるから(他社が切り開いた市場を奪う目的)」といった回答のみだった時、本当にこの事業に人生の時間を費やす価値はあるのか不安になりました。
馴れ合いの仕事をしたくない
新製品の開発職でしたが、延期の繰り返しで結局中断することになりました。
部の責任、大問題として取り上げられると思いきや、朝礼、メールで「次の開発テーマはこれを頑張るように」、と何事もなかったかのような雰囲気でした。
一方で、会社の飲み会ではヘラヘラするといった、危機感のない職場の雰囲気に不安を感じました。
周りの人間の危機感が足りないのはベンチャーに入った今でも感じる。
売上未達でも、顧客が待っていても気にしないマイペースな上司などは今でもいる。
大事なのは、問題だと思ったときに、自分の影響力で解決できるかどうか。
ベンチャーに入ってよかったのは、開発現場情報も売上情報も顧客とのやり取りも自分から積極的に取りに行ける。
その状態であれば、顧客や会社目線も持つことができ、上司の動きをある程度予測しつつ危機感がなくても仕事をするように、「上司のマネジメント」をしやすくなる。
自分の影響力を高めるため、出世が待てないのであれば小規模で働くのがいい。
無駄な時間を過ごしている気がする
上司が使った道具の掃除、整理整頓、消耗品の補充や、メンバーの多くがもの探し、人探し、データ探しなど探し物ばかりしています。
開発会議では1日かけても特に重大な意思決定がされることはありませんでした。
朝礼に1時間かかることもよくありました。
朝からダメ出しや犯人探しからスタートです。
よく残業する職場の雰囲気でしたが、時間がもったいなく感じてしまいました。
確かに大企業にいた頃は無駄に長い朝礼や犯人捜しで半日終わるとかもあった。
ベンチャーに入った今では、何も無い状態から必要に合わせて仕組み化するため、大企業よりもルールや習慣が少なく、自分である程度時間をコントロールできる。
ルールを変えるのが難しいならルールを作れるベンチャーへの転職がおすすめ。
自分が役に立っている感がない
一つの製品を、数十~100人程度関わりながら、爆弾ゲームのように回していくことで作り上げていました。
そのため、最終製品ができる頃には、自分の努力の成果が見えないどころか、未完成のまま割れたり、行方不明になることもありました。
人事評価面談は1年に1,2回ありましたが、仕事内容の確認、上司の昔話を聞くだけで、私の仕事に対する評価、アドバイスはほとんどありませんでした。
果たして、自分は役に立っているのだろうか、と不安になりました。
職種の問題かもしれない。
研究開発職は将来役に立つことを目指している。
今の情報が知りたければ、製造、営業、過去に頑張った研究開発職の先輩や上司に話を聞いてみるといいかも。
ベンチャーに入った今では、開発職ではあるが、製造も営業も幅広い仕事をしているので、役に立っている感は感じることができる。
逆に今の悩みは、give&takeのgiveが多い気がすること。
周りが役に立ってないと思ってしまうときがある。
これってデータの改ざんじゃないの?
皆面倒な仕事は避けたいもの、自分のところで不良品が出たとは言いたくないようでした。
時には、不良品が出ても、規格に入るまで何度でも測定し直して、良品として流す人もいました。
また、歴史のある大企業だからなのか、昔ながらの設備や伝統が根付いており、老朽化した設備であっても皆黙って使っていました。
集団心理の悪い点なのか、都合の悪い情報は見なかったことにする、見えないようにする雰囲気に不安を感じました。
ベンチャーに入った今では、品質は自分次第の場面が多い。
その点では満足しているし、ダブルチェックの仕組みも作りできるだけ納得感のある仕事ができている。
ベンチャーや中小企業では、「補助金」のチャンスもよく考える。
新しい設備に触れる機会も大企業の頃より多い。
社風を変えることが難しければ、ベンチャーで社風作りから関わるのがおすすめ。
寄ってたかってするモノづくりは楽しいか?
試作品一つ作るのにも、仕事は細かく役割分担されていました。
材料調合はAさん、成形はBさん、仕上げはCさんといったようで、私は、条件の指示や日程調整がメインで直接モノづくりに関わることはできませんでした。
従って、ちょっとした異変や試行錯誤、創意工夫などモノづくりの楽しみを肌で感じることができず、いつも、もやもやした感情でした。
確かに大企業の頃は、仕事が細分化されていた。
効率はいいだろうが、モノづくりとしては面白くなかった。
今では、開発職ではあるが、製造も営業も幅広い仕事をしているので、自分で一貫したモノづくりをすることができる。
ただし、ベンチャーも伸ばすことを考えると、役割分担する必要がある。
今のところ常に確認し合うことはできているが、徐々に営業は営業、開発は開発、上司と部下といった壁ができつつあるのが今の悩み・・・
企画から開発、設計、製造、販売まで一貫したモノづくりをしたいというのは自分だけの少数派の様子。
何とか、デジタルの力も駆使して、モノづくりの細分化を抑えられないものか・・・
中小企業の人たちの方がカッコいい?
ある日、展示会で外の世界を知る機会がありました。
私が大企業の者と知ると、必死に頭を下げて説明に来る人など、社会的な地位を改めて実感しました。
しかし、私のような者に年配の方が頭を下げに来る様子は、正直気持ちのいいものではありませんでした。
むしろ小さな会社の方が、何とか人の役に立とうとする気持ちが伝わってきて、職場のどの上司よりもカッコよく見えました。
自分は、大企業よりも小さな会社の方が合っているのかもしれないと思いました。
隣の芝は青く見える。
ベンチャーでも中小でも甘い人は多い、人による。
ただし、大企業の時は大企業の中だけで仕事していたのに対し、ベンチャーに入った今では、多くの大企業とも付き合うし、公的機関とも付き合うし、自分の視野は確実に広がった。
大企業は最先端技術を駆使しているは間違い?
私は、新製品の開発メンバーの一員でしたが、毎日出てくる話題は社内にある情報ばかりでした。
出張や学会、論文調査など、社外から最先端の情報を取り入れる人がほとんどいませんでした。
他社が大学と連携しているニュースなど聞くと、さらに自分の会社の将来が不安になりました。
古い設備でも最先端設備でも、それを使いこなすノウハウが大事。
ノウハウや情報を集めたり、試行錯誤ができる環境としてはベンチャーがおすすめ。
ベンチャーに入った今では、補助金を使う検討も多く、外に出かけて最先端設備を使ったり、学会、展示会、論文調査、共同開発なども多い。
大企業はグローバルな視点を持って成長できるは間違い?
採用時のキーワードには、「グローバルな視点」や「TOEIC」などが掲げられていた一方で、入社後は外国人と全く関わりがありませんでした(実際に関わるのは海外営業の人)。
学生時代に必死に勉強した英語はいったい何だったんだろうとむなしくなりました。
今でも海外との接触がほとんどない。
大企業の時は、職種(海外営業のみ)や役職(上司のみ)の理由で海外との接触がほとんどなかった。
ベンチャーに入った今では、主に国内の顧客が多いので海外との接触がほとんどない。
競合調査や論文調査の機会は増やしたので、英語は多少使うようになったが、コロナの影響で学会や展示会で外国人と話す機会もほぼない。
海外との接触の機会は、会社が用意してくれるわけではない。
海外に触れる機会は、予想以上に自分からチャンスを見つけるしか方法がなさそう・・・
行きつく先は優秀な歯車?
将来自分がどうなるかは、職場の先輩や上司を見ているとだいたいイメージすることができました。
指示されたことをこなすだけ、過去の慣習に習って動くだけ、言い換えると会社に管理された歯車のようです。
年功序列が通用しなくなってくる世の中で、将来の自分が通用するのかとても不安になりました。
今でも下手したら歯車になるだけだが、考え方次第。
たとえ社長になっても、投資家や取引先との関係で歯車といえば歯車。
自分で仕事をコントロールできるかどうかが重要。
ベンチャーでは社長との駆け引きも重要。
ベンチャーに入った今でも、年功序列的な社風があり、後から入ってきた年長者が権力も収入も上になる。
ただし、大企業の頃とは違い、経験や知識では上司より上であることを社長に説得することもでき、コントロールできる仕事の範囲はベンチャーに入った今のほうが多い。
ベンチャーに転職して不満に思うことは?
今のところ、給料は低い
大企業入社3年目の頃より、100万円くらいは下がると思っておいた方がいいかもしれません。
特に、赤字だとボーナスは期待できません。
「将来成功したら見返りが大きいかも」という、ある意味「やりがい搾取」かもしれません。
友達のような存在はいない
大企業の頃は同期入社した同期がいました。
ベンチャーに入った今では、同期どころか、意外と同世代もいません。
周りは年配の人ばかり、少し寂しい気はします。
業界の参入障壁を感じる
選んだ業界の特徴ですが、特に日本企業は新参者に厳しい業界だと感じています。
海外では先駆けて導入したり、多少粗くてもすぐに試してみる記事もよく見かけるのですが、日本企業の多くは、将来的な可能性よりもまず従来品との品質の比較から始まり、費用や時間をかけられないといったことまで、なかなか普及活動に苦戦中です。
海外のベンチャーのほうが楽しそう?これも隣の芝は青く見えるだけなのでしょうか。
結局ベンチャーに転職してよかったのか?
今のところ、ベンチャーに転職してよかったと思っています。
いかがだったでしょうか。ベンチャーのほうがやりがいは多く感じていますが、将来的な不安はいつになっても消えないものですね。
大企業からベンチャーへ転職したステップについては、ぜひこちらも参考にしてみてください。
コメント